出馬の決意

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有田芳生です。私はこのたびの総選挙で衆議院選挙東京24区、ここ八王子から萩生田光一議員の「刺客」として立憲民主党から立候補することにいたしました。その理由は3つです。

  (1)まず大前提です。日本の政治は「公正」でなければなりません。

真っ当に暮らし、真っ当に働く人たちが報われる社会を作らなければならないからです。国民の暮らしが悪化している一方で一部の政治家が裏金をため込んで特権化している。ここに日本の現状が象徴的に現れています。現実が変わらないと諦めてはならない。社会の理不尽には怒らなければならない。私はそう考えています。  私はこれまでジャーナリストとしてオウム真理教、統一教会、歌手の都はるみ、テレサ・テンなどさまざまな問題を取材してきました。そのひとつが「BC級戦犯」に問われ、シンガポールのチャンギー刑務所で28歳で処刑された木村久夫さんの短い人生をたどることでした。日本だけでなく、イギリスやシンガポールでも取材をしてきました。戦争の不条理、ひとりの青年の若くして絶たれた人生。それは木村さんだけではなかったでしょう。  私が取材を続けていたとき、すでに木村さんの同級生世代の多くは鬼籍に入っていました。それでもたどりつくことができたおひとりは、いっしょに歩いているときこうつぶやきました。「どうしてこんな日本になってしまったんでしょうか」。戦争があった。多くの犠牲者が出た。戦後は貧困から出発したが、日本には希望があったというのです。その取材からもう20年になります。そして、いま。「人生後期の仕事」に取り組んでいる私も実感としてそう思います。17歳で社会運動に関わるようになった私もまた同じ思いなのです。「どうしてこんな日本になってしまったんだろうか」。これは戦後を歩んできた人たちの実感ではないでしょうか。
 新自由主義経済のもとで格差は拡大し、多くの若者たちに未来に開かれた希望はあるでしょうか。日本社会を支えてきた高齢者は安心して暮らしているでしょうか。日本の未来である子供たちのなかで、小中高生が1週間で約10人が自ら命を断つ社会は異常です。コロナ禍にあって女性たちの自殺が増えました。こんな悲しい日本に私たちは生きているのです。かつて国民ひとり当たりのGDP(国内総生産)は世界2位だったのに、いまや38位です。少子化は進み、2120年にこの国の人口は約5000万人になることも予想されます。出生率が反転しないなら約3600万人になるともいいます。明治時代初期の人口です。それを前提とした国家運営をしなければなりません。そう、いま日本は大きな歴史の転換点にあるのです。
 

(2)こうした時代にあって日本の政治は遅れに遅れています。

国会を見れば4世の議員がいます。100年間も世襲政治が続いているのです。こんどの選挙でも世襲議員がいっぱいです。そして自民党に多くの裏金・脱税議員がいることも判明しました。人の不幸につけ込んで不当に高額に多宝塔やツボを販売した霊感商法や高額献金で社会問題化した統一教会とズブズブの関係の自民党議員がいることも明らかになりました。全国でも問題になりましたが、ここ八王子では、その2つの大問題を抱える議員がいます。「あったこと」を「なかったこと」にすることはできません。もういちど言いましょう。真っ当に生きる人たちが報われない社会で、特権を享受し、反社会的団体と深い関係にある国会議員に有権者は怒らなければなりません。今度こそ不公正で不正義な政治を八王子から変えましょう。
 

(3)ここ八王子では自由民権運動の伝統があり、多くの市民運動が生まれ、育ってきました。

たとえば川町ではゲンジ蛍とヘイケ蛍が乱舞する珍しい土地にスポーツ施設を建設する計画があります。美しい自然破壊に反対する住民の運動が持続しています。2015年に安倍晋三政権で強行された安保法制に反対し、平和を求める「八王子アクション」は110回を数えました。そうした地道な行動を支えてきた市民がいま私の後ろにいます。暮らしのなかから生まれてきたみなさんの声と行動が、私の決断を促しました。多くの八王子市民の切実な思いと行動に呼応して私は選挙戦を闘います。
「敗れることが恥なのではない。敗れるかも知れないことを恐れて闘わないことが恥なのである」。
私が20代から身につけてきた恩師の言葉です。私たちは過去を知ることができるけれど、過去を変えることはできません。私たちは未来を知ることができないけれど、未来を変えることができます。多くの八王子市民とともにこの選挙戦に毅然と立ち向かいます。未来を切り拓くにためいっしょに闘いましょう。